アクロス・アソシエイツ・コンサルタンツ

Sunday 20 February 2011

薬で直るとは限らない

皆様は風邪をひいた時どのように対処されますか?仕事が忙しくなかなか休めず薬を飲みながら、結局ズルズルと病気を引きずった経験をお持ちの方も多いことと思います。私もこの冬、咳風邪がなかなか完治せず薬を飲んでしまいましたが通常薬は飲まず、体を休め睡眠を十分とることで体が自然に回復するのを待つことにしています。

以前日経に載った記事“「風邪薬」を安易に飲むな”(京都大学教授、鎌田浩毅)にはまさに私の思った通りのことが書かれており、そうだろうと膝を打ったものです。「現代人はあまりに薬に頼りすぎています。ちょっとした風邪でもすぐに薬を飲んで、症状を緩和させて仕事を続けようとする。そうやって無理をするのが体に良いはずはありません。風邪をひいたら人間の体が本来持っている自然治癒力を生かして、休養を取ればよいのです」つまり、風邪の症状を部分的に見て「対症療法」に走るのではなく、もっと体全体のことを考えるべき、ということです。自然治癒力を増すには普段から食生活に注意し運動をして体そのものを普段から健康に保つことです。

この示唆は体のみならず、会社の経営にも当てはまるのではないでしょうか。以前サプライチェーンの改革をやった時のことです。プロジェクトをリードした人は物流を主体に改革を進めましたが、当然ながらプロジェクトはもっと広い業務、例えば販売やサービス、設計部門を巻き込むもので一部門だけの改善では対処できないことを経験しました。会社の問題の多くは他部門を巻き込む全体的な改善をやらないと解決できないことは皆様も経験されていることでしょう。会社が風邪をひいたらすぐに薬を与え対症療法で直すことは全体をゆがめ、更に大きな問題に発展します。安易なパッチワークは弊害を生み問題を深刻化することを学ぶ必要があると思いますがいかがでしょうか?
(鶴見)

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