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Wednesday 2 February 2011

トップのメッセージ

トップのメッセージがいかに大切かは今さら言うまでもありません。先日ダボス会議で我が国の首相が日本経済の再活性化で第三の開国(平成の開国)をアピールしたようです。最近日本は低迷を抜け出せない国として海外から注目度が低い国になってしいました。この「平成の開国」は首相が日本を再び活性化することにコミットをしたことに意味がありました。

しかし、外国から見ればこのメッセージはいかにも日本の苦悩が読み取れるようなもので、これで期待度が大いに上がることにはならないでしょう。何故なら、これまで日本が世界に発信した「開かれた国」の類のメッセージは大体実現しなかった場合が多かった。つまりメッセージに信憑性がなかったわけです。低迷を続ける企業のトップが何年間も黒字化すると言い続けても実現しなければ見放されるのと同じです。また日本人にとってもこの「開かれた国」がどれだけモチベーションを高めるメッセージなのかも疑問です。今の時代にあえて「開かれた国」と言わなければならないのではいささか逆効果のようにも思えるのは私だけでしょうか。

昔ソニーはまだ小さな企業であった時から、いつかは世界のトップ企業になる、というトップのメッセージにどれだけ全員がモチベートされたことでしょうか。トップはただ夢を語ればよい訳ではありません。そこに情熱、コミットメント、戦略、実績があってこそ信用されます。ただ良い会社にするとか利益を出す、だけのメッセージでは活力が生まれません。私も現役の当時皆が元気になるようなメッセージを出すことに心掛けましたが、特に状況が困難な場合にはバラ色のメッセージより辛い内容になりがちです。そこを乗り越え全員をモチベート出来て初めてトップと言えます。日本の首相からは日本はこんな分野で「世界一」になり、「世界に貢献」する国になるというメッセージを聞きたいものです。皆さんのご感想はいかがでしょうか?
(鶴見)

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