アクロス・アソシエイツ・コンサルタンツ

Wednesday, 26 May 2010

モンティーとブラックベリー

先日ポルトガルの南端アルガーブにいってきました。アイスランドの火山灰騒ぎでいけるかどうか微妙でしたが、幸運なことに天候にも恵まれて、無事一週間の旅を終えることができました。アルガ-ブでのお目当てはシンプルで安く、かつ新鮮なシーフードとビーチ。そして何よりもゴルフです(またゴルフネタです、失礼)。アルガーブはキンタ・ド・ラーゴ、サン・ロレンゾを初めとしてヴィラ・モウラ、ヴィラ・ド・ロボ、ヴィラ・ソル、ペニーニャと有名コースが目白押しで、ゴルファーにはたまらないデスティネーションです。

そんなこんなで帰路、ファロ空港のBAチェックインカウンターに並んでいると、なんだかよくテレビで見る人が隣の列にいるではないですか。なんと、今年のライダーカップの欧州キャプテンでプロゴルファーのコリン・モントゴメリーです。私が大きなゴルフバッグをカートに積んでいるのを見ると彼がニッコリとするのでこちらも微笑み、頷き返して、ゴルファー同士の無言の契りを交わしました。ゴルフという人生にも通じるゲームを共有する者、ゴルファーだけに理解できる一瞬でしょう。

話は全く変わりますが携帯端末システムのブラックベリーが普及し、仕事の能率が非常に向上しました。、特に日本語対応がOSレベルで容易になったことから、エクスチェンジサーバーを持たない中小企業や個人でもBIS(Blackberry Internet Service)を使って、楽にメールのやり取りができるようになりました。逆にいつでも仕事モードになってしまうので食事中、あるいはベッドの中まで持ち込んで家庭不和の原因にもなりまねません。巷にはブラックベリー中毒患者が蔓延しているわけです。

という私もその一人で、ガトウィック行きフライトに乗り込むバスの中でもメールをチェックをしている始末。そしてふと顔を上げると同じくブラックベリーを睨みこんでいたモンティーが顔を上げ、また視線が合ってしまいました。お互いに苦笑いし、「こりゃ、やめられないな。」とゴルファー同士の無言の会話となりました。 (西川)

Thursday, 13 May 2010

妥協を知るイギリス人のしたたかさ


いろいろな話題を提供し続けた今回のイギリス総選挙は過去65年で始めての保守党、自由民主党の連合政権誕生という形でドラマティックな決着を見ました。末期症状の労働党は長年のサポーターでもあるガーディアン誌にも見捨てられ、ゴードン・ブラウンの「頑固女」失言でダウン、歴史的な敗北となりました。とはいえ小選挙区制に助けられて労働党は議員数をそれなりに確保し、一方自民党は得票率を当選に反映できなかったのです。その結果、第一党となった保守党が過半数を取れない ”Hung Parliament” となりました。

個人的にはニック・クレイグと彼の率いる自由民主党が今回のハイライトだと思っています。何しろ今まで ”Nick, who?” なんていわれていたほぼ無名の政治家であり、自民党が政権をとることは不可能、と無視され続けてきました。それが史上初めてのテレビ討論会で若々しいルックス(デイビット・キャメロンもそうですが)、信頼感、誠実さを評価され、一躍トップに躍り出ました。そして最後までキャスティングボードを握り、歴史的な政権入りを果たしたわけですから立派なものです。

政治とは大きな命題を解決してゆくものです。個々のマイクロなアイテムに固執していると大きな姿が見えなくなってしまうのです。今回は英国が経済的、軍事的(ちなみに英国は戦時下にありアフガニスタンでは200人以上の戦死者を出しています)な危機にあり、それを乗り越えるために保守、自民がお互いに最大限の妥協をしたわけです。今まで散々罵倒しあっていた二人が急に親友のように仲良くし始めたのを見て、「イギリス人って本当に食えない連中だな。」と思ったのは私だけでしょうか? (西川)

Tuesday, 4 May 2010

マネジメントスタイルの使い分け

国によってマネジメントのスタイルは異なります。欧米では会社のトップや上司が明確な方針を出し、その下で各自が与えられた仕事を実行します。それはあたかもボートのエイトのコックス(トップ)が号令をかけ、漕ぎ手(部下)はそれに従って全力で漕ぐ(仕事をする)のに似ています。一人の優秀な人間が全体を見て状況を判断して指令を出し、それを下の人が実行するシステムです。実際はそれほどシンプルではありませんが原理は同じです。従ってトップマネジメントの優劣が企業の業績に直結します。欧米企業のトップの報酬が飛びぬけて高いと言われますが理由はそこにあるように思います。このシステムの背景には多様な移民で成り立つ欧米と単一民族の日本の環境の違いに原因があるとも言われています。

一方日本ではトップは部下からの信頼が厚いことで選ばれるケースが多いようです。これはあたかも神輿(みこし)の上にトップが乗り、それを部下が担ぐのに似ています。トップは音頭をとりながら全体の調和を保ちます。お神輿は必ずしもボートのように一直線には進みませんが大体の方向は間違わずに進みます。担ぎ手の暗黙の合意のもと、全員参加で神輿はうまく運ばれます。私は英国で働いていた時代、よく日本人赴任者を集めて私が知り得る会社の状況や部門全体の話をしました。(もちろん、これがローカルの人との不平等にならないように人事部門に相談したうえでのことです)。何故なら日本人は一般的に会社や部門全体の動きを知ることが自らの仕事をする上で重要と考えるからです。日本の会社で会議が多くなるのはこの情報の共有とコンセンサス重視に原因があります。

他方現地人は本人個人の権限や責任を重要視しますので、自分に直接関係しない話や会議は基本的には不必要と考えます。以上は日本と欧米のマネジメントの違いのごく一面を表したもので、どちらのシステムがより優れているかは一概には言えません。現地でマネジメントをする上では“スピード感と効率の欧米システム”と“暗黙の合意と調和の日本システム”をよく理解することが重要なことは明白ですが、単純に欧米人には欧米システム、日本人には日本システムを適用するのではなく、この両者を時と場合によりミックスしたり使い分けたりすることが出来れば最高と思います。皆様のお考えをお聞かせください。
(鶴見)