アクロス・アソシエイツ・コンサルタンツ

Sunday 19 December 2010

小澤征爾さんが訪ねて来られました!

それは2002年、日韓合同のワールドカップで日本が第一戦のベルギーとの試合に2対2で引き分けた6月4日のことだったと記憶しています。翌日の出張を控えてベルリンのオフィスを出て、普段からいきつけの日本料理店「よしおか」に着いたのは9時をまわっていたでしょうか。お店には数名のお客がいました。いつものカウンター席に座るとマスターが私の後ろの少し離れている席を指さして「小澤征爾さんがみえていますよ」と教えてくれました。

見るとお一人で食事をされているのです。「よしおか」のマスターは大のクラシックファンで、そのこともあってかベルリンで音楽を勉強している人をそこではよく見かけましたが、あの小澤征爾さんがお一人で見えているのには驚きました。当時はウィーン国立歌劇場の音楽監督をされていたようです。お邪魔かと思いましたが、こんなチャンスはまたとありません。図々しく自己紹介をしてお話をしました。サッカーもお好きなようで日本の試合をビデオで観られないかを尋ねられました。丁度私のオフィスのあるソニーセンターには日本のフジテレビの放送センターも設置されており、ソニーにも観られる場所はありますので是非お時間があればお出でください、とその時は何気なしに言ってその場を離れました。

出張から戻るとソニーの部下から「小澤さんがみえて皆大慌てしました、何故連絡を入れてくれなかったのですか」とクレームを受けこちらもビックリ。まさかすぐにお出でになるとは思いませんでしたが、幸い急遽アレンジをして小澤さんにはご迷惑をお掛けしなかったと聞きホッと胸をなで下ろしました。部下には大謝り、日頃からコミュニケーションを大切に、などと言っている自分がこんなことではいけない、と大いに反省した次第です。世の中には自分に報告がないと腹を立てる上司が、さて自分は皆と情報を共有しているかと言えば、決してそうではないケースも多いようです。こんな場合は上司に「気づき」をリマインドすることも遠慮なくやるべきでしょう。上司は部下から教えられることも多いものです。
(鶴見)

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