アクロス・アソシエイツ・コンサルタンツ

Wednesday 23 March 2011

大災害にあたって

この度の大地震では東北、関東地域に未曾有の被害がもたらされました。日本全国津々浦々そして世界中から援助の手が差し伸べられています。まだまだ物資が足りない中、現地の方々の苦労は想像を絶します。海外からも驚きの目で見られている日本人の頑張り、それはこの窮地から脱する大切な要素とも思われています。

”頑張れ、東北””負けるな、日本”。エールが多く寄せられています。しかし、この被害地の状況を見ると、それほど短期的に復興するとは考えられません。ずたずたになった町、破壊されたインフラ、放射能の影響、失った仕事、そして亡くなられたご家族や仲間がおられる方々は立ち直るには長い時を要することは容易に想像できます。

スケールは違いますが、会社でも辛い時期を過ごした経験をお持ちの方も多いことと思います。製造業に身を置いた私も製品の導入遅れ、品質問題、事業からの撤退など厳しい状況を何度も経験しました。当時かなりのプレッシャーで心身共に疲れ果てていた時もありました。何とか乗り越えられたのはある程度解決の出口が見えていたからだと思います。周りで働く同僚とのコミュニケーションにも助けられました。しかし、疲労が続き心身に障害をきたした人もいました。問題解決の糸口が見えない中で力尽きるまで頑張ったのです。そんな状況では頑張れ!の掛け声だけでは決して良い結果を生みません。

東北で被害に会われた方々にエールを送り応援することは大切と思います。しかしここではこの長期戦を乗り切る覚悟をしないと精神的、肉体的にまいってしまうのではないか?東北人は忍耐強いと言われていますが、他人に愚痴もこぼさず、一人胸に苦労を貯め込むことは新たな問題を生むのではないか?この大自然の災害に人は短期戦を挑まず遅くとも一歩一歩あせらずに長期戦を覚悟でやってゆくこと、これが人の心と体を保ち最終的に困難を乗り越える知恵かと思います。
(鶴見)

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