アクロス・アソシエイツ・コンサルタンツ

Monday 25 January 2010

お国柄による人選

昨年エイサーという台湾PCメーカーがデルを抜いて年間出荷額で世界第2位に踊り出たというニュースが報道されました。PCのように動きが早い業界では特に驚くことではありませんが、私が注目したのはCEOがイタリア人であることと売上の6割をEMEA地域、即ち欧州中東欧アフリカ地域で達成していることです。一般的に欧州を統括している会社のトップがイタリア人というのはそれほどめずらしくありません。しかし、世界を相手にしているしかも台湾系のメーカーのトップがイタリア人はめずらしいと感じました。その為か欧州地域では圧倒的なシェアーを確保しています。もしかすると欧州地域に力を入れるためにイタリア人をトップにしたのかも知れません。最近は中国やインドに皆の目が注がれ、欧州はアジアの成長の陰に隠れた存在になっていますが、市場規模も大きく欧州担当者には頑張りを期待しています。

そこで今日の話は“欧州を統括する人の国籍”についてです。私は人は国籍による能力の違いはないと信じています。但しグローバル化の世の中でも人には“お国柄”があるようです。以前の会社で私はある部門を担当していた頃の話です。ある商品の納入期日が遅れ大事なドイツのお客に謝りに行きました。相手はドイツ人ですから一通りの理論武装はして行きましたが散々油をしぼられました。こちらに非があるので当然です。関係もなにかギクシャクしたものになったことを覚えています。

同じようなケースがイタリアのお客との間に起こりました。やはり大事な商品の納期遅れです。担当した部門は業務用のシステム商品で納期遅れはお客の業務に大きな影響を及ぼします。そのイタリア人のお客も大変困った顔をしたのですが、すぐさま彼は事態を打開するために色々な 代案を出してきました。こうすれば、ああすれば、と中にはかなり現実的な提案もあり、それを基に こちらも設計部と交渉をして妥協案を見つけたものです。

このように、欧州の中でも英仏独のような大国と中小国のメンタリティーには違いがあります。それによるマネジメントスタイルにも違いが出るようです。欧州を統括するには中小国の出身者から 選ぶのも良いかも知れません。皆様のご経験はいかがでしょうか? (鶴見)

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