先日こんな日本のニュースを聞きました。それは最近廃業になる旅館が多い中で旅館の再生を専門にしている人の話です。その人が手掛けた某旅館は部屋数が20で小さめの規模です。チェックインするお客様が受付の人から説明を受けます。「部屋には冷蔵庫もテレビもありません。寝具はお客がご自分で敷きください」そしてなんと「当旅館では食事も出ません。近所にはレストランもあるのでそこでどうぞ」という訳です。勿論お客はこれを承知で泊まりに来た人たちです。事業仕分けならぬ「サービス仕分け」で徹底したスリムダウン。常時働いている人は2名。そして一泊¥2100という超低価格を実現したということです。今では何カ月先まで予約が一杯とか。
もう一つ再生の例をご紹介します。私が欧州全社を担当していた当時7つの工場がありました。そこで工場の見直しの為、工場運営に経験豊富なある人に改革を頼みました。その人は工場の運営の合理化はやりましたが、結局大胆な仕訳は出来ませんでした。数年後、結局工場はアジアに移管するかアウトソースすることになったのです。さて問題は、それが旅館であろうが、工場であろうがドラスティックな変革を目指す場合、単なる改善ではなくゼロベースで考えられるか否かが決め手になるということです。事業や工場への思い入れがある為に徹底的な改革のチャンスを逃し、部分的な改善に終わってしまうことが多々あります。最終的には徹底した荒治療が必要になったケースも多いことを見逃すことはできません。皆さんの周りで今一度ゼロベースで思い切った「仕分け」をするチャンスがあると思いますがいかがでしょうか?
(鶴見)
(鶴見)
この問題とは関係ない情報ですがお許しください。
ReplyDelete例のBS プライムニュースで 9月1日のものは見られましたか?
『キッコーマン 茂木会長 中国進出への戦略は?』
という題名のディベートです。
日本の製品を外国で生産販売する時の問題点を経験者らしく指摘しているところがとても我々に参考となりました、
①需用の確認
②技術力、技術優位性の確保
③経営の現地化
の三点を重要課題として挙げておられましたが特に③は海外進出企業で働く人たちにとってとても重要な課題だと思いました。
多くの海外進出企業と関係を持たれる所としては、そこで働く人たちにとってかなり何時も頭に入れておくことが大切だと感じました、参考迄。 (邦)