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Tuesday 16 February 2010

高木美帆選手のインタビュー

オリンピックがいよいよ開幕しました。オリンピックは参加することに意義があるとはいえ、誰でも勝ちたいのは当然です。日本選手も出発前のインタビューでは「メダルを取りたい」「成果を出したい」などとコメントしていました。その中で私が注目したのは中学3年生15歳の高木美帆選手です。彼女は「外国の選手と話をしたい」と答えました。すかさず「英語は大丈夫ですか?」と聞かれ「それはチョットまずいかも。。。」というインタビューでした。実際現地入りしてから、今大会の男子中距離で金メダル候補のシャニー・デービス選手(米国)と話す機会があったが、英会話がうまくゆかず「ヤングスケーターとかグッドラックぐらいしか分からなかった」そして「サンキューぐらいしか言えなくて。あーあ、という感じ」(日経)と報道されていました。

オリンピック初参加、最年少の高木選手にしてみればメダル云々よりはまず世界のトップ選手と話したい、そして彼らから何かを学びたいと思う気持はよく分かります。しかし私はこの高木選手の何気ない言葉が何故かとても頼もしく感じられました。今日本の若者の巣ごもり症候群が指摘されています。2008年度に 3カ月以上海外留学した高校生はピークの1992年度に比べて約3割減だそうです。企業で海外に赴任したい若者も年々減っていると聞きました。こんなことではオリンピックのメダルはおろかグローバル企業のメダルも取れません。国内で金を取っても世界の金は取れないでしょう。

以前米国に勤務していた頃、当時のソニーの盛田会長が現地に来られ日本人社員を前に「君たちは民間外交官と思って頑張って欲しい」と言われたことを覚えています。海外に赴任して現地でただ働くだけではなく言葉を理解し人を理解し国の代表と思って努力をする。アスリートでも企業の赴任者でもメダルをとることだけでなく同時に母国を代表して相互の理解や発展に尽くすということです。海外では多くの赴任者、移民の方、外交官が活躍されています。日本に対する評価を決めるのはまさにその人達次第です。高木さん、貴方の思いはきっと将来国際アスリートとして活躍する原点となります。赴任者の皆様も是非大きな志をもって海外で活躍されるよう心から応援しています。
(鶴見)

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